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ヨッフムのブルックナー「第八」

2006.06.29 - ブルックナー
CDやLPなどで音楽を聴くとき、音量はなるべく大きいほうがいい。
コンサート・ホールでの音量を出すのが理想的なのだが、スピーカーで
それをやってしまうと、防音装備のない拙宅では近所迷惑になりかねない。

最近は実演なみにダイナミック・レンジが広い録音があるので、マーラーの「第九」の冒頭などをはっきり聴こえるようにボリュームをあわせたりすると、あとで大変なことになったりする。
そういったこともあって、特に管弦楽曲を聴くときには、ひっそりとヘッドフォンを使うようにしている。
ヘッドフォンは費用対効果で考えればスピーカーよりも良い音を出せるものだが、ちょっと窮屈だ。
無線で軽くて手ごろなヘッドフォンが出ないものかなあ。


昔、一度だけ、レコード・コンサートなるものに行ったことがある。
東京文化会館小ホールの舞台の両サイドには、冷蔵庫のようなタンノイがふたつ、どーんと置いてあった。
舞台にヒトはいない。
変な光景だった。
これから始まりますよー、というアナウンスがあって、おもむろに演奏が始まった。
音量は文句なかった。もともと残響のある録音であることに加え、ホールの響きがブレンドされて、なんともいい音だった。
楽章間に咳きが聞こえるのは、実演と同じ。
最後の音がダダダーンと鳴る。
ちょっと感動していたのだが、一瞬、拍手しようかどうか躊躇した。

スピーカーを相手に拍手?

戸惑ったが、他に誰も拍手するヒトはいなかったので、私もそそくさと立ち去ることにした。
なんだか少し、気まずいような気がした。


ヨッフム/ブルックナー「第八」

ヨッフム/ドレスデン国立管のブルックナー「第八」



その夜に演奏(?)されたものは、後日CD化されてから入手した。
あのときの音は、再現できていない。



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Comment

無題 - yokochan

私もレコードコンサートなるものを味わったことがあるクチです。フィリップスの優秀録音をクォードか何かの英国スピーカーで聴く企画でした。アラウや小沢ボストンといったアナログ末期のレコードをホールで聴きましたが、意外と人目を気にしてしまい没頭できませんでした。気まずい雰囲気よくわかります。
 小学生の時、カラヤンの第五・第九の映画を厚生年金会館で見ました。画像があると、自然に拍手してしまったものでした(笑)。
2006.07.01 Sat 00:20 URL [ Edit ]

無題 - 吉田

yokochanさん、こんにちは。
自宅のステレオ装置とは異次元の音でしたし、レコード針のプチプチいう音もほとんどなかったので、上質のオーディオはこんなにも違うんだなあ、と別の感銘も受けました。
ただ、目のやりどころに困りますね。
2006.07.01 Sat 09:19 URL [ Edit ]
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