ブルックナー 交響曲全集 カラヤン指揮ベルリン・フィル昨日から、一週間の休暇。
せっかくなので、昔に単身赴任していた台湾に行こうと思い立ち、旅行会社にチケットを頼んだのだが、帰りの航空券が満席でとれない。直前だったのと、旧正月直前のせいであろう。
仕方ないのでそちらはあきらめ、かといって家にじっとしているのも何なのでどこかへ旅行でもと思うのだが、いざ現実にゆこうとすると、とくに行きたいところがないのである(-.-)。
困ったというかなんというか。
この時期、日本全国寒そうだし、このままだと家に引きこもりになってしまいかねないのであった。
カラヤンのブルックナー、しつこいけれど第3弾。最近はこのシリーズに病み付きになっている。
2番を聴くのはもうホントに久しぶりのことだし、まったく覚えていないといってもいいくらい。
「原始霧」から本格的(?)に始まる音楽は、もうのっけからブルックナー以外のなにものでもない。
ハ短調で始まるが、全体の色調はどちらかといえば明るめだ。明るくて、重厚。重厚だけど、どことなくユーモラス。これならBGMとしても悪くないような気がする。
ことに、第2楽章は美しい。どういうメロディーなのかよくつかめないが、ヴァイオリンもヴィオラも、フルートも、寒空に瞬く一等星のような美音をまきちらしてやまない。
後期のように深刻でないところも、気軽感がある。
カラヤンの演奏は、例によって、キャンバスの隅々までくまなく色を重ねたように、密集した音に塗りこめられている。音色の多彩さがあるとは決して言えないこの曲を、これほど華やかに演奏できるカラヤンは、ブルックナーの面白さのひとつの側面を教えてくれる。
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