プリンツ(Cl)ウイーン室内合奏団/ブラームス クラリネット五重奏曲今日は新宿で昼から黒ビール。
南口のライオンの2階では、本格的なドラフト・ギネスを出してくれる。細かな泡のクリーミーさがたまらない。
このスコットランド風の店の名物のひとつであるフィッシュ&チップスはボリューム満点で、この1皿あればギネス5杯は飲めるくらい。
で、続けて帰宅後も痛飲。二日酔い防止策を発動しなければいけないナ。
さて、またまた、ネクラ・ブラームスの音楽を。
なんだかんだ言って、よく聴いている。
ブラームスのしんねりむっつりとしたいじけ具合を表現するのには、管弦楽曲よりもむしろ室内楽かピアノ曲のほうが合うように思う。
おおげさな悲しみ具合やメロディーともいえない音の羅列が、管弦楽だととても大仰になってしまい、聴いていてつらくなることがある。ブラームスは何を思ってこのような音の塊を生み出したのかと思う。ときに押し付けがましい。
とはいっても、作曲の技術があまりに優れているから、時折聴いては涙を流したりもしているのである。
いったいどっちの味方なのか…。
どちらかといえば、小さい編成のほうが、いじけた感じがすっぽりと型にはまっているように感じる。押し出しの弱いぶん、内面に向かってずんずんと引きこもる感じがいいのである。
ここでのクラリネットは、まるで、もてない男が世間への恨みごとを密室でつぶやいているかのようなクラさがあるが、それをプリンツはなんの衒いもなく直裁に吹ききっている。音色が美しくも寂しい。クラリネットの愚痴をまわりの弦楽器たちがきくわけだ。「そうだね、キミもつらいネ」などとちょっと訝りながらも慰めている大人っぽい友達のようにふるまっている。
ウイーン・フィルの首席奏者たちは、古きよき時代の甘美な音を撒き散らすわけでもなく、音色は現代風な整然としたもの。真正面からブラームスのへこみっぷりを描いており、まったくなぜか秋の夜にこれほど似合う音楽もない。★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
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私の聴いているCDもモーツァルトとのカップリングですが、ホントに両者は好対照です。モーツァルトも泣けますがブラームスも違う意味で泣けると。後者の泥沼感がたまりません。
>ブラームスのピアノ三重奏曲第1番と一緒に入っているCDを持っていることを発見。
これはいい組み合わせですね。渋いことこの上なし。
今日は、もうヘベレケです。つまみにブラームスもいいものです。