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ティボーのフランク「ヴァイオリン・ソナタ」

2007.04.15 - フランク
ティボー

フランク ヴァイオリン・ソナタ ジャック・ティボー(Vn) アルフレッド・コルトー(Pf)



近所のスーパーでめばちマグロのあごを売っていた。380円也。お昼の番組でマグロのグリルが出ていて、とてもうまそうだと思っていたところだったのでいいタイミング。

まぐろ1

長さは約20センチ。意外と肉付きがよい。人間はよくアゴを使うが、たぶんマグロもそうなのじゃないかな。よく動かす部位は、筋肉がついてうまいと言われるがどうだろう。期待しつつオーブンへ。

まぐろ2

作り方は簡単。全体に塩をこすりつけて、オーブンに入れ30分。取り出したら醤油をかけて食べる。
かなり食べがいがあった。脂も乗っていて美味でありました。


勝手にヴァイオリンの日

ティボーのフランクなんて古いとおっしゃる方もおられると思うが、実際古い。29年の録音だから80年近くも前の録音である。レコード(というかCD)芸術はこれから将来もしばらくは続くだろうから、こういう録音はどんどん年季が入っていくことだろう。あたりまえであるが。このディスクもやがて100年、150年という時を経て残っていくかもしれない。その頃には「あのころは良かった」なんていうヒトも滅びているわけで、そこで本当の伝説になるのですなあ。
古今のヴァイオリン曲のなかで、一番好きなのはフランクのソナタかも知れない。メロディーはパリの石畳に連なる地下の居酒屋のコニャックみたいに味のある古めかしさがあるし、全体の構造はロワールの古城のように堅牢というイメージだ。あくまでイメージだけだけど。
「この曲は構造が素晴らしい」なんてよく言うけれど、どのあたりが具体的にいいかなんてことは、音楽家や研究者でないと正確にはいえないのだろう。でもただ漫然と聴いているだけで、全体のまとまりというか紆余曲折がすっきりと腑に落ちる曲というのはあって、私にとってこのフランクがそうだ。循環形式という手法をとっていて、終楽章において前に登場した旋律が再度顔を出す。あらゆる解説書に書いてある。実はもっと詳しい技術的仕組みがあるのかもしれないが、ヒトコトで言ってしまえばこんなようなことなんだと勝手に思っている。
いわゆる「おフランス」の雰囲気が濃い音楽だが、夢見るような感覚というよりは、退廃的な崩れた要素を強く感じる。ロマン派というひとつの流行の結末の、いくつかある大きな枝の先のような。
ティボーのヴァイオリンは、ポルタメントかけまくりの大甘な弾きぶりだが、今聴くと新鮮さを感じる。古さもここまでくればかえって新しい。コルトーのピアノは、ヘタウマの極北に位置するもので、他の誰の演奏とも違う。この演奏、酒のさかなに実にいいのである。
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