バッハ ブランデンブルク協奏曲、結婚カンタータ レヴァイン指揮 ラヴィニア・ミュージック、他レヴァイン指揮ラヴィニア・ミュージックの演奏。実体はシカゴ交響楽団である。
2番のトランペットは、アドルフ・ハーセス。天空を駆けるがごとく、軽やかに吹きこなしている。
目に眩しいような鮮やかさ。両端楽章は、このトランペットのもの。
オーボエはレイ・スティル。このヒトもシカゴの名手として鳴らした男。肌理が細かくて輪郭のハッキリした音色は美しくも悲しげだ。
レヴァインの弾くチェンバロは、終始全体をリードしている。音が大きい。通奏低音というよりは、チェンバロ協奏曲に近い。音色が派手である。こういうバッハも楽しいものだ。
5番の1楽章のカデンツァの雄弁さに酔う。
あと、5番ではなんといっても弦がすごい。鋼のように強靭な音が白光りしている。なんという輝かしさ!
ちょっと比類のないものじゃないかと思う。
バレンボイム以降はわからないが、ショルティ時代のシカゴは、世界のトップ・オーケストラのなかでも、一歩抜きん出た存在だったのじゃないかと、改めて思い知らされた。
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