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"海賊の宴会"、エッシェンバッハ、シューマン"2番"

2014.04.19 - シューマン

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嵐山光三郎の「海賊の宴会」を読む。
これは、食に関するエッセイ。
カドにて拝読。

レタスのおいしい食べ方について。レタスをちぎって皿に入れ、そこへ醤油と胡麻油をかけて、指でゴワゴワとかき回す。
「すると、レタスという性格の悪い野菜が禅を二十年修行したドイツ系ノルウェイ人みたいにピーンと生き返るのである」。
著者は、レタスに対してよい評価を与えていない。
「なにより気にくわないのは、オツにすました風体だ」。
「レタスをいかにしてぐれさすか、こいつが課題だった」わけだが、それに成功したのである。
確かに、なかなかいける。

このレタスの章の他に、「雲を食べたい」、「冷や飯を食う」、「哀しい酒」、「月とスッポン」など、独特の味があって面白い。










エッシェンバッハの指揮で、シューマンの交響曲2番を聴く。

これは全集のなかのひとつで、一番優れているかと思う。
1楽章はなかなか快活で、テンポのちょっとした変化がとても自然に馴染む。
2楽章はスピード感がある。オケの響きが重厚なので、大型トレーラーが高速道路を疾走しているかのよう。

この演奏の聴きどころは3楽章だろう。テンポこそ中庸であるが、じっくりとタメを利かせて厚みを持たせている。オーボエとファゴットの絡みは感動的なまでに素晴らしい。クラリネットも味が濃い。弦楽器の泣きは大げさだけど、面白い。

終楽章は、たっぷりと贅肉がついておりボリュームが多い。勢いがあるが、少しものものしい。
恰幅のよい赤ら顔のシューマンだ。

北ドイツ放送響は小回りはあまり利かないものの、ずっしりと重い堅実さがある。



1998年11月,12月,1999年2月、ドイツ、リューベック、コングレスハレでの録音。






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横断歩道。











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Comment

嵐山といえば - yoshimi

こんにちは。

「禅を二十年修行したドイツ系ノルウェイ人みたい」という表現が面白いですね。
嵐山光三郎の本は、「文人悪食」と「文人暴食」を持ってますが、「海賊の宴会」は未読です。これも読んでみようと思います。

「文人悪食」がとても面白かったので、「文人暴食」も買ったのですが、何せ大部なのでいまだ積読状態です。
取り上げている作家は、「文人悪食」の方が有名人が多く、私の好きな太宰・菊池・芥川・坂口安吾・宮沢賢治も登場するので、こちらが断然面白いです。
2冊とも、食を通して、作家のメンタリティや作品の本質的な部分がある程度わかるので、作家論や作品論の入門書・手引書としても読めるのが良いところです。

「文人悪食」には、太宰と坂口の面倒をよく見ていた檀一雄の章もあります。
「檀君が料理をやらかすのは、あれで発狂を防いでいるようなもんだから」という安吾の言葉が印象的でした。「料理は自己救済だった」と嵐山が論じている部分は、なるほどと思います。
2014.04.20 Sun 11:27 URL [ Edit ]

読みました。 - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんにちは。

レタスはなにか気取ったところがあるように感じますね。椎名誠もあまりよく言っていません。でも、あのシャキシャキ感は他に替えがたいものがあります。

「文人悪食」は読みました。仰るように、登場人物が錚々たるメンバーなので、とても面白く読みました。「檀君が料理をやらかすのは、あれで発狂を防いでいるようなもんだから」という安吾の言葉、覚えています。「壇流クッキング」はさんざん読みました。どれもうまそうなのですが、分量が記載されていないので、作り手のセンスを問われます。。

「文人暴食」はまだ読んでいません。件の酒場にあるので読んでみますね。
「海賊の宴会」は、厚さにしても内容にしても「文人悪食」より楽に読めます。
2014.04.20 18:25

「ひなびたごちそう」、読みました - yoshimi

こんにちは。

「ひなびたごちそう」は、文章も書いてあることも至極マトモだったので、面白く読めました。
食文化の比較がいろいろあるのも良かったです。
「個人的な食の掟を立てるべきである」には同感。
カラー写真入りのレシピがあったので、パジョン、蕎麦のペペロンチーノ、サバサンドは作ってみたいです。

「エコノミー焼き」のなかで、大阪人は「1週間に最低三食はお好み焼きを食べる」というのは、間違いです。
他にも美味しい料理がたくさんあるのに、お好み焼きばかり食べるわけがありません。
ご飯・お味噌汁付きの「お好み焼き定食」があるというのは本当で、普通のメニューです。炭水化物だらけなので、私は食べませんけど。
どこでもある定食だと思っていたのですが、関東にはないようですね。

「海賊の宴会」も本屋さんになかったので、図書館で取り寄せてもらってます。
2014.04.26 Sat 12:00 URL [ Edit ]

なかなかいいでしょう? - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんにちは。

「ひなびたごちそう」読まれましたか。
ワタシが持っているのはポプラ文庫のものなので、カラー写真はついていません。見てみたいですね。

「エコノミー焼き」を大阪人は「1週間に最低三食はお好み焼きを食べる」というのは、間違いです。
わはは。
関東では月に一度食べるか否か、というのも違います。笑
意外と食べません。関西人はお好み焼きをおかずにご飯を食べると聞いたことがありますが、あれも噂なのですかね。
島田はほら吹きなのでエッセイは信用できませんが、面白ければ結果オーライ、と。
2014.04.26 23:29

主食orおかず? - yoshimi

おはようございます。
「お好み焼き」が、おかずなのか、主食なのかは、微妙な問題ですね~。
私には、その中間くらいの位置づけなんですが、人によってかなり違うでしょう。
白ご飯付き「お好み焼き定食」は、”ダブル主食”に思えますが、おかず代わりとも言えますね。
自家製の場合は、ご飯やおかずが足らないときに、1枚を分割して(1/4、1/8切れとか)食べてます。
子供の頃は、買ってきたり、自家製したりして、お好み焼きとたこ焼きをおやつによく食べました。明石焼きも美味しいです。
2014.04.27 Sun 08:08 [ Edit ]

ラーメンライス - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんにちは。

「お好み焼き」というとあまり家では作らないので、たまに食べるときは専門店に行きますが、たいてい焼きそばを一緒に頼みます。こちらでは身近にお好み焼きをおかずにご飯を食べるという話を聞いたことがありません。
そのいっぽう、ラーメンをおかずに白米を食べることはあり、わたしもよくやります。それだけラーメンの塩分が強いということなのでしょう。
あまりいい習慣じゃないかも。。
たこ焼きも好きですが、明石焼きは旨いですね!
2014.04.27 18:11
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