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今年聴いたCDベスト10

2007.12.31 - オムニバス
今年初めて聴いたCDが対象。発売日は不問。順不同。
「いまごろかよ」というCDばかりだけど、定番と言われる録音でも、聴いたことのないCDが星の数ほどあるのだ。
バーンスタイン、カラヤン、ショルティが逝去してから、新譜が小粒になった反面、昔ながらの演奏が形を変えて復刻されることが多くなった。そういった「昔」の演奏を掘り起こすことは楽しいが、目が眩むほどの量に圧倒されるばかり。人生を折り返したところで、このあとどれくらい聴くことができるのだろう。タイミングも重要。来年も、いい演奏にめぐり合えることが楽しみである。


1.メンデルスゾーン 弦楽八重奏曲 ラルキブデッリ
Ipodに常備してあり、今年の後半はほぼ毎日聴いた。何度聴いても、そして満員電車の中でも、音楽の新鮮さに打たれないではいられない、すばらしい曲と演奏。


2.プッチーニ 「トスカ」 サーバタ指揮ミラノ・スカラ座 カラス、ディ・ステファノ、ゴッピ、他
カラスの劇的な歌唱が凄すぎる。ゴッピの悪の力にもゾクゾクする。サーバタの熱狂的かつ計算づくの采配も聴きのがせない。


3.ボロディン 弦楽四重奏曲第2番 ボロディン四重奏団
第1楽章の冒頭がいい。感傷的で甘いメロディーは、深く心の襞にはいりこんでくる。ボロディンはこの部分だけで永遠に名を残すのではないだろうか。


4.ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団、スチュワート、ヤノヴィッツ、コーンヤ、他
クーベリックは俯瞰的にこの大曲をとらえており、長いながら一貫性を保っていて、飽きさせない。歌手も合唱も文句のつけようがない。めくるめくフーガに震撼した。


5.シューベルト 交響曲全集 C・デイヴィス指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団
この演奏で聴くと、シューベルトの交響曲には駄作がないことがわかる。もともと全てが高いところにある。
その高さを正面きってわからせてもらった演奏。


6.ベートーヴェン ピアノソナタ29番「ハンマークラヴィーア」 リヒテル
冒頭のハンマーは、ずっしりと腹に響く剛健な太刀捌き。3楽章は繊細にして清らか。ハンマークラヴィーアをリヒテルで聴ける喜びがここにある。


7.マーラー 交響曲第9番 クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団
過剰ではなく、冷静沈着な演奏。それに加えて、控えめながら熱狂を感じさせるテンションの高さが伝わってくる。数あるマーラー第9の中で、今一押しの録音。


8.シューベルト 「美しき水車小屋の娘」 ヴンダーリヒ(T)シュトルツェ(P)
声のみずみずしさは比類ないし、品のある歌いまわしも申し分なし。失恋の苦境を完璧に歌いきっている。
詩は甘いといわれるけれど、この言葉あっての曲だろう。


9.チャイコフスキー 「眠りの森の美女」 プレヴィン指揮ロンドン交響楽団
豪華絢爛な音の大絵巻。ずっしりと腰の重いオーケストラと、リズム感を重視した指揮者の堅実さがうまく融合していて、オーケストラのおもしろさを堪能させてくれる。


10.ベルリオーズ 「ファウストの劫罰」 ショルティ指揮シカゴ交響楽団、他
淡々と、完全に演奏するオーケストラと、隙のない指揮。それが徐々に熱を帯びていって、地獄落ちのシーンで最高潮に達するまでの緊張感の持続に、人間の所作のひとつの頂点を見る。



それでは、皆様、よいお年を!
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