ジュリーニ指揮ベルリン・フィルの演奏で、モーツァルトの管楽のための協奏交響曲k.297を聴く。
ハンスイェルク・シュレンベルガー(ob)
アロイス・ブラントホーファー(cl)
ノルベルト・ハウプトマン(hr)
ダニエーレ・ダミアーノ(fg)
録音当時ジュリーニは70代後半で、ベートーヴェンをやってもシューベルトを指揮しても、かなりテンポがゆっくりとしていた。このモーツァルトも例外ではないが、カップリングの交響曲39番ほどには遅さを感じさせない。ソリストを意識してのことかもしれない。
コクのある響きと優しい風のようなおおらかさがある。
管楽器を吹くのは、ベルリン・フィルのメンバー。ジュリーニのしなやかな棒に合わせて、とても自然に気持ちよく歌っている。テクニックは万全。
クラリネットを吹くブラントホーファーの響きは好きだ。まろやかで柔らかい音。胸にすっと沁み込んでいく。オーボエのシェレンベルガーはうまいが、ややとんがっている感じがする。まあ、その対比がいいのかもしれないが。
ハウプトマンのホルンとダミアーノのファゴットは、よくも悪くも現代の音。
1991年2月、ベルリン、ダーレム、イエス・キリスト教会での録音。
コーヒーブレイク。
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